ローフードは、包丁とまな板、ボウルがあれば始められます。そのうえで、あると作れるものがぐっと広がるのが、高速ブレンダー、スロージューサー、フードドライヤーの3つ。それぞれの役割と選び方、そろえておくと便利な食材、レッスンで紹介している本まで、料理家・安藤千英がまとめました。
「ローフードを始めてみたいけれど、何をそろえればいいの?」レッスンでいちばんよくいただく質問のひとつです。
最初から全部そろえる必要はありません。包丁とまな板、ボウルがあれば、サラダもマリネも作れます。そのうえで、あると作れるものがぐっと広がるのが、高速ブレンダー、スロージューサー、フードドライヤーの3つ。それぞれの役割と選び方を、10年ローフードを伝えてきた料理家として、実際に使ってきた経験からまとめました。
まずは、今ある道具から
ローフードは、食材を加熱せずに(目安として48℃前後以下で)調理する食事法です。切る、和える、漬ける、浸す。この基本は、ふだんの台所の道具でできます。
道具を買い足すのは、作りたいものがはっきりしてからで十分です。スムージーやスープを毎日作りたいならブレンダー、搾りたてのジュースを飲みたいならジューサー、ロークラッカーやドライフルーツを作りたいならフードドライヤー、という順番で考えてみてください。
高速ブレンダー
ローフードで、最初にあるといちばん便利なのがブレンダー(ミキサー)です。スムージー、ポタージュ、ドレッシング、ナッツミルク、ロースイーツのクリームまで、ほとんどのレシピで使います。
一般的なミキサーとの違い
- 一般的なミキサーのモーター:およそ300〜700W
- 高速ブレンダーのモーター:多くは1,000W以上
パワーがあると、ナッツや繊維の多い葉野菜も短い時間でなめらかになります。カシューナッツのクリームや、ナッツバターのように「とろとろ」に仕上げたいものは、高速ブレンダーでないと難しいことも。家庭でスムージーを作るだけなら一般的なミキサーでも作れますが、毎日使うなら、なめらかさと手入れのしやすさで選ぶのがおすすめです。
選ぶときに見るところ
- なめらかさ:ナッツや冷凍フルーツまで、ざらつかずに仕上がるか
- スピード:短い時間で回せるか(長く回すと、摩擦で中身が温まります)
- 手入れのしやすさ:容器が洗いやすいか、少量でも空回りしないか
私は長くさまざまなメーカーの高速ブレンダーを使ってきました。いまはクビンスのブレンダーを使っています。
- クビンス プロフェッショナルオートブレンダー シェフ CB980|業務用にも使われるパワー。6つの自動メニュー付き
- クビンス プロフェッショナルオートブレンダー プロ CB850|同じシリーズで、操作はレバーで。5つの自動メニュー付き
- クビンス 真空ブレンダー SV-600DS|容器の中の空気を抜いてから回すタイプ。スムージーを作りおきしたい方に
スロージューサー
ブレンダーとの違い
ブレンダーは、食材を丸ごと砕いて混ぜるので、食物繊維も一緒にとれる、とろりとした飲みものになります。ジューサーは、食材から液体だけを搾り出すので、さらりとした搾りたてのジュースになります。
なかでも、ゆっくり押しつぶして搾るタイプを「スロージューサー」、その搾り方を「コールドプレス(低速圧搾)」と呼びます。刃を高速で回して搾るジューサーに比べて、摩擦の熱が出にくいのが特徴です。
選ぶときに見るところ
- しっかり搾れるか:搾りかすが乾いているほど、たくさん搾れています
- 投入口の大きさ:丸ごと入れられると、下ごしらえがぐっと楽に
- 手入れのしやすさ:毎日使うなら、分解と洗浄が簡単なものを
ジューサーがなくても、ブレンダーで作ったものを、ナッツミルクバッグや目の細かいさらしで漉せば、近いジュースが作れます。
私はクビンスのスロージューサーを使っています。
- クビンス ハンズフリースロージューサー AUTO10|大容量のホッパーに食材を入れておけば、自動で切りながら搾ってくれます
- クビンス ハンズフリースロージューサー KHS-660SP|同じハンズフリーのタイプで、よりコンパクトなもの
フードドライヤー(ディハイドレーター)
低い温度の温風で、食材をゆっくり乾かす道具です。ロークラッカーやグラノーラ、ドライフルーツ、ロークッキー、野菜チップスなど、「焼かずに、カリッと仕上げたい」ものを作るときに使います。温度を40℃前後に設定できるものなら、ローフードの考え方のまま乾かせます。
大きく分けて2つのタイプ
- 箱型(棚式):引き出しのような棚を何段も入れるタイプ。後ろから横に風を送るので、どの段もむらなく乾きます。一度にたくさん作れて、厚みのあるものも入ります。代表的なのはエクスカリバーなど。そのぶん大きく、値段も高めです。
- 丸型(積み重ね式):丸いトレーを重ねるタイプ。下から風を送るので、ときどき段を入れ替えると均一に乾きます。小さめで置き場所を取らず、値段も手ごろです。
はじめるなら
最初の1台は、手ごろな小型のもので十分です。大事なのは、温度を細かく設定できること(35〜70℃くらいの間で選べるもの)と、タイマーが付いていること。乾燥には半日〜1日かかることもあるので、運転音の大きさと置き場所も確かめておくと安心です。たくさん作るようになったら、箱型を考えてみてください。
参考までに、丸型の手ごろなタイプでは、こんなものがあります。タイマーを1〜48時間で設定でき、ヨーグルトメーカーとしても使えます。
発酵も楽しむなら:ヨーグルトメーカー
ローフードに発酵を重ねる「リビングフード」を作るなら、温度を一定に保てるヨーグルトメーカーも便利です。決まった温度で何時間も保温できるので、甘酒や塩麹、ナッツのヨーグルトなど、発酵の仕込みが安定します。
発酵食品について詳しくは、発酵とはでご紹介しています。
そろえておくと便利な食材
アーモンド、カシューナッツ、くるみ、チアシード。ローフードのクリームやミルク、生地のベースになる食材です。ナッツは、使う前に水に浸けておく(浸水する)と、なめらかに仕上がりやすくなります。浸水のしかたはナッツの浸水(ソーキング)とはでご紹介しています。
レッスンで紹介している本と動画
まずはこの一冊から
ローフードをこれから始める方に、いちばんおすすめしたいのが、私の著書『&RAW LIVING Step1 ローフードの教科書』です。医師の監修のもと、ローフードの考え方と根拠、道具や食材の選び方、毎日続けやすいレシピまでを、一冊にまとめました。この記事でご紹介した道具も、本の中のレシピで活躍します。
あわせて読みたい本と動画
食と体の関係について、私がこれまで読んできた本の中から、レッスンでご紹介しているものです。どれも、ひとつの考え方として読んでいただけたらと思います。
- 『フィット・フォー・ライフ』
- デイヴィッド・ウォルフ『Eating for Beauty』
- デイヴィッド・ウォルフ『スーパーフード』
- 『チャイナ・スタディー 葬られた「第二のマクガバン報告」』
- 『低炭水化物ダイエットへの警鐘』
- マシュー・ケニー『Plant Food』
動画では、腸内細菌の世界を紹介したドキュメンタリーや、ニューヨークの有名ローフードレストランをめぐる実話を描いたドキュメンタリー『Bad Vegan』(Netflix)も、ローフードの世界を知るきっかけとしておすすめしています。
※クビンス(Kuvings)は、私がレシピ開発・プロモーションのお仕事をしているメーカーです。この記事にはアフィリエイトリンクが含まれます。














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