
ローフードとは
ローフードとは?専門家がやさしく解説|酵素・起源・効果・学び方まで
ローフードとは?生の野菜や果物を活かした食事法
目次
▶︎ ローフードとは?|“酵素”と“栄養”を生かす食事法
▶︎ ローフードの調理温度帯と酵素の働き|栄養を守る科学
▶︎ ローフードの栄養と健康効果|ビタミン・ミネラル・抗酸化成分
▶︎ 加熱とローフードの栄養比較
▶︎ ローフードがもたらす主な健康効果
▶︎ 実践のコツ|始め方と注意点
▶︎ ローフードの起源|ナチュラルハイジーンという考え方
▶︎ 酵素栄養学とローフード|体の仕組みを理解する食べ方
▶︎ ローフードが注目される理由|科学・美容・環境の3軸から
▶︎ 日本におけるローフードブーム|発酵文化との融合
▶︎ ローフードをもっと知る|おすすめ書籍
▶︎ よくある質問
▶︎ ローフードを学ぶ
ローフードとは?
ローフード(Raw Food)とは、生の野菜や果物、ナッツ、発酵食品などの「加熱しない食材」を中心とした食事法のことを指します。
“Raw=生の”、“Food=食べ物”という言葉の通り、48〜50℃以下の低温調理で仕上げるのが特徴です。
この温度帯には理由があります。
私たちの身体に必要な酵素やビタミン、ミネラルは、熱に弱く、50℃を超えると壊れてしまうものが多いのです。
ローフードはそうした栄養素を「できるだけ自然な形で生かす」ための食事法。
酵素を守りながら、素材そのものの生命力を取り入れる──それがローフードの基本的な考え方です。
また、ローフードは「制限」ではなく「選択」の食事。
特別なダイエット法ではなく、消化に負担をかけず、身体のリズムを整えるための“ライフスタイル”として世界中で実践されています。
欧米では「リビングフード(Living Food)」とも呼ばれ、
「食べること=生きる力を取り戻すこと」として、健康や美容、メンタルケアの分野でも注目されています。
▶︎リビングフードについて詳しくはこちら

ローフードの調理温度帯と酵素の働き|栄養を守る科学

ローフードでは、48〜50℃以下の低温で調理することが基本とされています。
この温度帯を保つ理由は、食材に含まれる酵素(エンザイム)をできるだけ壊さずに残すためです。
酵素とは、私たちの体内で消化・吸収・代謝・解毒など、生命活動を支える重要な働きをする“触媒”のような存在。
食材にも「食物酵素」が含まれており、私たちの体内酵素の消費を減らすサポートをしてくれます。
ところが、酵素は熱にとてもデリケート。
一般的に48〜50℃を超えると、構造が変化して働きを失ってしまう(=失活する)といわれています。
そのため、ローフードでは50℃未満を目安に調理を行い、素材の生命力を保つ工夫がされています。
ただし、ここで大切なのは「48℃を超えたらすべて壊れる」という誤解を持たないこと。
酵素の種類によって安定性や働く温度域が異なるため、厳密に一律ではありません。
たとえば、果物に含まれる酵素の中には、50℃近くでも活性を保つものもあります。
つまり、ローフードの目的は「温度を守ること」ではなく、“素材の力を生かす”ことなのです。
また、加熱を抑えることで、ビタミンC・ポリフェノール・フィトケミカルなどの抗酸化成分も壊れにくくなります。
その結果、ローフードは「酸化・糖化を防ぐアンチエイジング食」としても注目されています。
ローフードの栄養と健康効果|ビタミン・ミネラル・抗酸化成分

ローフード(Raw Food)の魅力は、栄養を「壊さず」「活かす」ことにあります。
私たちの身体は、日々の食事から栄養を取り入れ、それを代謝やエネルギー生産に使っています。
ところが、一般的な加熱調理では、ビタミンや酵素が熱によって失われてしまうことがあります。
ローフードでは、食材を生のまま、もしくは低温で調理するため、生きたままの栄養素をそのまま取り入れることができます。
特に注目されているのが、ビタミンC・酵素・食物繊維・アミノ酸など、身体の調子を整える“機能性栄養素”です。
加熱とローフードの栄養比較
ローフードの栄養と健康効果|ビタミン・ミネラル・抗酸化成分

ローフードがもたらす主な健康効果
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抗酸化とエイジングケア
ビタミンC・E、ポリフェノールなどの抗酸化成分を損ねにくく、酸化ストレスから体を守るサポートに。
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代謝サポート
マグネシウムやビタミンB群、食物酵素を取り入れやすく、エネルギー代謝や疲労感のケアに役立つ可能性。
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腸活(消化・排便のサポート)
食物繊維と発酵食品を取り入れやすく、腸内環境を整える助けに。食後のスッキリ感にもつながりやすい。
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メンタル・フェムケアの視点
トリプトファン(セロトニンの材料)やマグネシウム、鉄分を含む食材を選びやすく、気分の安定や月経前後の不調へのセルフケアに寄り添う可能性。
-
血糖コントロール
未精製の食材や食物繊維が中心になりやすく、食後血糖の急上昇を緩やかにする食べ方を実践しやすい。
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美肌サポート
ビタミンA・C、亜鉛・銅などを活かしやすく、うるおいとハリの土台づくりに。
※ローフードは医療行為ではありません。体質・体調により感じ方は個人差があります。衛生管理・アレルギー・薬との相互作用にはご注意ください。
実践のコツ|始め方と注意点

ローフードは、特別な道具や高価な食材がなくても、少しずつ始められる食事法です。
まずは 朝食をスムージーに置き換える、1日1食をサラダボウルにする など、無理のないペースで取り入れてみましょう。
初めての方は「冷え」や「栄養バランス」にも気を配りながら、
温かいスープや発酵食品を組み合わせるのがおすすめです。
「加熱しない=体を冷やす」ではなく、季節や体調に合わせて調整することが大切です。
ローフードの本質は、“体の声を聴きながら整えること”。
一時的なブームではなく、ライフスタイルとして続けていくことで、心と体の調和を感じやすくなります。
より体系的に学びたい方へは、以下の学びの場がおすすめです。
・『&RAW LIVING Step1 ─ ローフードの教科書』
医師監修の理論と実践レシピをまとめた一冊。栄養学・エビデンス・レシピがすべて詰まったローフード入門書。
・ローフードマイスター講座
基礎から応用まで体系的に学び、資格取得を通して実践力を身につけられる講座です。
どちらも「理論 × 実践」で、日常の食卓を整える力を育てます。
ローフードの起源|ナチュラルハイジーンという考え方

ローフードのルーツは、19世紀にアメリカで広まった「ナチュラルハイジーン(Natural Hygiene)」という自然健康学の哲学にあります。
これは、「人間の体は本来、自ら健康を保つ力を持っている」という考えに基づいたライフスタイル理論です。
ナチュラルハイジーンの語源は、
• Natural=自然な
• Hygiene=健康を維持する科学
という意味を持ち、食事・睡眠・運動・心の在り方までを包括的に整える健康哲学として発展しました。
その中でも「食べ物の組み合わせ・摂る順番・消化にかかる時間」などを重視し、
体の消化負担を減らしながら自然治癒力を高める食事法として生まれたのがローフードの原点です。
つまりローフードとは、単なる“生の食事法”ではなく、自然と調和しながら体の仕組みに沿って食べるという思想から生まれたものなのです。
酵素栄養学とローフード|体の仕組みを理解する食べ方

ローフードの理論には、酵素栄養学(Enzyme Nutrition) という考え方が深く関わっています。
酵素は、食べたものをエネルギーに変えたり、代謝や解毒、免疫など、体のあらゆる働きを支える重要なタンパク質です。
人の体にはもともと「体内酵素(代謝酵素・消化酵素)」が存在しますが、
現代の食生活では、加工食品や高温調理によって多くの酵素が失われ、体がそれを補うために大量のエネルギーを使うようになっています。
一方で、生の野菜や果物、発酵食品などに含まれる「食物酵素」は、
消化を助け、体内酵素の負担を減らすサポートをしてくれます。
これが「生の食材を取り入れることで、体が軽くなる」と感じる理由のひとつです。
酵素栄養学では、
「体内の酵素を浪費せず、食物から酵素を補う」
という考えを大切にしており、これがまさにローフードの基本的な発想につながっています。
ローフードは単なるダイエット法ではなく、体の仕組みを理解した“エネルギーの使い方”を整える食べ方です。
代謝のバランスを整え、内側からの美と健康を育てるライフスタイルとして、世界中で注目されています。
ローフードが注目される理由|科学・美容・環境の3軸から

現代の食生活は、加工食品や高温調理が中心になり、私たちの体は常に「消化にエネルギーを使いすぎている」と言われています。
その中でローフードが注目されているのは、科学的な根拠・美容効果・環境への配慮という3つの視点から理由があります。
1. 科学的な裏づけと健康への効果
近年の研究では、生の野菜や果物に含まれる抗酸化成分(ポリフェノール・カロテノイドなど)が、
細胞の酸化を防ぎ、免疫力や代謝機能をサポートすることが明らかになっています。
また、腸内細菌を育てる食物繊維が豊富なため、腸内環境の改善にも効果が期待されています。
このように、ローフードは「デトックス」「アンチエイジング」「腸活」といった健康意識の高まりとともに広がってきました。
2. 美容・ウェルネスの観点から
ビタミンC・E、ミネラル、食物酵素などを損ねずに摂れることで、
肌の透明感・代謝の促進・ホルモンバランスのサポートなど、美容面でも注目されています。
ハリウッドセレブやモデルがローフードを“内側からのスキンケア”として取り入れているのもその理由のひとつです。
また、カフェインや砂糖を控えた食事と組み合わせることで、心の安定や睡眠の質にも良い影響をもたらします。
3. 環境とサステナブルな食の在り方
ローフードは、加熱や加工を最小限にすることでエネルギー消費を抑え、
環境への負担を減らす「サステナブルな食事法」としても注目されています。
自然のままの食材を大切にすることは、地球の資源を守ることにもつながります。
また、植物性食材を中心にした食スタイルは、ヴィーガンやベジタリアン文化とも親和性が高く、
「健康 × 環境 × 美」を両立する新しいライフスタイルとして広がりを見せています。
まとめ
ローフードは単なる“生の食事法”ではなく、科学的・美容的・倫理的にバランスのとれた生き方の提案。
心と体、そして地球の調和を目指す“未来の食文化”として、今、再び注目を集めています。
日本におけるローフードブーム|発酵文化との融合
日本では、2000年代後半からローフードが少しずつ広まり始めました。
当時は「ナチュラルハイジーン」や「酵素栄養学」といった自然健康学の考え方が紹介され、
“生きた食”への関心が高まった時期でもあります。
2010年代に入ると、健康や美容への意識の高まりとともに、
ローフードは「体の中から整えるライフスタイル」として注目され始めました。
ただし、当初はまだ一部の愛好家や資格取得者に限られ、一般にはほとんど知られていませんでした。
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日本のローフードブームの流れ
2009年〜2015年
・ナチュラルハイジーンや酵素栄養学が紹介され、ローフードへの関心が高まる
・日本リビングビューティー協会(JLBA)が設立され、「ローフードマイスター資格講座」がスタート
2016年〜2020年(黎明期から拡散期)
・日本ではまだ「ローフード」という言葉が一般的ではなく、一部の料理家や専門家の間で実践されていた
・2016年、料理家・安藤千英がロサンゼルスでマシュー・ケニー氏(世界的ローフードシェフ)と対談し、海外のローフード文化と日本の可能性について語る
・その後、SNSや雑誌で「ロースイーツ」「ギルトフリー」といった言葉とともに紹介され、美容・健康志向の女性層を中心に関心が広がる
・ファスティング(断食)や腸活と組み合わせる実践者が増え、“スイーツから入るローフード”というスタイルが定着し始める
2020年〜現在
・コロナ禍をきっかけに「免疫力を高める」「体を整える食事」への関心が急上昇
・発酵ブームと重なり、ローフード × 発酵が再注目される
・2020年には「トレンド料理ワード大賞」でロースイーツがランクインし、“ギルトフリースイーツ”として一躍話題に(&LAB TOKYO公式ブログでも紹介)
・2023年には麻布台ヒルズにローフードレストランがオープンし、高級志向・ウェルビーイング志向の食として新たな展開を見せる
・現在では、プラントベース・サステナブル・発酵と融合し、より柔軟で現実的なライフスタイルへと進化している。
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日本的ローフードの特徴
海外のローフードが「生の食材を中心にした食文化」であるのに対し、
日本のローフードは、発酵・微生物・季節の知恵を融合させたスタイルへと発展しました。
味噌・麹・ぬか漬け・醤油など“生きた発酵食”が身近にある日本だからこそ、
ローフードは「体の声を聴くための食文化」として広がりつつあります。
&LAB TOKYOでは、ローフードと発酵の両軸から、
“栄養を生かし、微生物と共に生きる食の未来”を提案しています。

ローフードをもっと知る!おすすめの書籍
ローフードをより深く学びたい方に向けて、
理論から実践までを体系的に理解できるおすすめ書籍をご紹介します。
「フィット・フォー・ライフ」
ナチュラルハイジーンの基本を学べる名著
全世界で1,200万部以上を売り上げた健康・栄養学のベストセラー。
肥満、ダイエット、解毒(デトックス)、ローフードなど、
現代の健康に関する多くのキーワードに影響を与えた書籍です。
フィットフォーライフはこちら
「チャイナ・スタディ」
科学的視点からの栄養学を学ぶ一冊
「疫学研究のグランプリ」とニューヨーク・タイムズが絶賛した、
史上最大規模の「チャイナ・プロジェクト」(栄養調査研究)。
生活習慣病の原因を科学的に明らかにし、
“食と健康の関係”を根拠に基づいて解き明かした名著です。
チャイナスタディは→こちらから
&Raw Living〜ローフードの教科書
医師監修によるエビデンスと理論、レシピで始めるローフード入門
医学的知見に基づいたローフード(Raw Food)の理論とレシピを、
一冊にまとめた初の実践型ローフード入門書です。
栄養学・酵素・腸内環境など、科学的な視点で“生きた食”を学べます。
その他のおすすめ洋書
・『Raw Food Real World』(マシュー・ケニー著)
・『Everyday Raw Detox』(マシュー・ケニー著)
・『Becoming Raw』(B. Davis & V. Melina著)

Q&A|よくある質問
Q. ローフードって加熱NGなの?
A. 完全に加熱NGというわけではありません。
酵素を生かすために、おおよそ50℃以下の調理が基本とされています。
低温で温めたり、乾燥機(ディハイドレーター)を使うことで、
冷たくないローフードも楽しめます。
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Q. 冬でもローフードって食べられるの?
A. もちろん食べられます。
冬は温かいスープや発酵食品、スパイスを上手に取り入れて、
体を冷やさない工夫をするのがおすすめです。
「ローフード=冷たい食事」ではなく、
体を温めながら酵素を取り入れるバランス食が理想です。
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Q. ローフード=生野菜だけ?
A. いいえ、そうではありません。
私が提案するローフードの食べ方では、100%ローフードにこだわるのではなく、
リビングフード(発酵・スプラウト・加温食)を組み合わせることを推奨しています。
生野菜に加えて、スープ・発酵食品・フルーツ・ナッツなどを組み合わせることで、
無理なく続けられる“やさしいローフード”になります。
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Q. ローフードについて学ぶことはできますか?
A. はい、学べます。
ローフードマイスター講座がおすすめです。
日本リビングビューティー協会(JLBA)のローフードマイスター検定は、
ローフードのベーシックから応用まで体系的に学べる、
日本で最初のローフード資格制度です。
初心者から学べるカリキュラムで、資格取得後は講師やカフェ開業も目指せます。
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気になるテーマを一つずつ知ることで、
ローフードの“自由で心地よい”ライフスタイルが見えてきます。

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