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パルミジャーノ・レッジャーノと麹、スピルリナから考える

ジャーナル

パルミジャーノ・レッジャーノと麹、スピルリナから考える

2026.10.27

以前、料理王国アカデミーの勉強会で、パルミジャーノ・レッジャーノについて学びました。

産地や作り方、長い熟成の話を聞いて、改めて面白いなと思ったのは、発酵や熟成によって食材の味が変わっていくことです。

チーズも、味噌も、醤油も、そしてスピルリナも。作り方は違いますが、「うま味」という視点で見ると、食材の中で起きている変化に興味がわいてきます。

そもそも、うま味ってどんな味?

うま味は、甘味、酸味、塩味、苦味と並ぶ、味のひとつです。

うま味に関わる成分はいくつかあります。たとえば、パルミジャーノ・レッジャーノや昆布に含まれるグルタミン酸。これは、たんぱく質をつくるアミノ酸のひとつです。

一方、肉や魚に多いイノシン酸、干ししいたけに多いグアニル酸は、アミノ酸ではなく、核酸という別の種類の成分です。名前は少し難しいですが、どれも食べもののうま味に関わっています。

そして、うま味には面白い働きがあります。グルタミン酸を含む食材に、イノシン酸やグアニル酸を含む食材を合わせると、うま味をより強く感じることがあります。これをうま味の相乗効果といいます。

熟成したチーズに、うま味が育つ

パルミジャーノ・レッジャーノは、乳酸菌の働きによる発酵のあとも、長い時間をかけて熟成します。

熟成中には、たんぱく質が少しずつ分解されます。たんぱく質は、アミノ酸がたくさんつながってできたものです。分解が進むと、アミノ酸や小さなペプチドが生まれ、チーズの味や香りが変化していきます。

長く熟成したチーズを割ると、白い小さな粒が見えることがあります。これは主に、チロシンというアミノ酸が結晶になったもの。口に入れたときのジャリっとした食感も、熟成したチーズの楽しみです。

パルミジャーノ・レッジャーノと干ししいたけを一緒に味わうのも、うま味の組み合わせを楽しむ方法のひとつです。チーズのグルタミン酸に、干ししいたけのグアニル酸が加わります。

うま味の相乗効果を楽しむ、生ハム寿司のパルミジャーノ・レッジャーノのせはこちら

麹も、食材の味を変えていく

日本の麹を使った発酵調味料にも、うま味が生まれるしくみがあります。

麹菌は、食材を変化させる酵素をつくります。酵素は、食材の中の成分を細かく分ける働きをします。たんぱく質が分解されると、アミノ酸やペプチドが生まれます。でんぷんが分解されると、甘味につながる成分が生まれます。

こうした働きが、味噌や醤油、塩麹などの味わいにつながっています。

発酵させれば、どんな食材でも必ずうま味が増すわけではありません。何を使うか、どんな菌が働くか、温度や時間はどうか。条件によって、できあがる味や香りは変わります。

だから、発酵のしくみを知ると「おいしい」で終わらず、「どうしてこの味になったのかな」と考える楽しさも広がります。

スピルリナにも、うま味の成分がある

私が取り組んでいるスピルリナにも、うま味に関わる成分が含まれています。

研究では、スピルリナのうま味に、グルタミン酸やアスパラギン酸などのアミノ酸、ペプチドが関わることが調べられています。また、乳酸菌などで発酵させると、風味やうま味の感じ方が変わることも研究されています。

ただし、発酵させれば必ずうま味が強くなる、ということではありません。使うスピルリナや発酵の条件によって、味の変化は違います。

どんな成分があって、発酵するとどう変わるのか。色だけでなく、味や香りにも目を向けると、スピルリナの使い方も広がっていきそうです。

甘味と塩味の組み合わせもおいしい

もうひとつ、私の好きな食べ方がスタッフドデーツです。デーツにパルミジャーノ・レッジャーノを詰めるだけの、手軽なおつまみです。

デーツのねっとりした甘味に、チーズの塩気とうま味。これは、きのことチーズのような「うま味の相乗効果」とは違いますが、甘味と塩味、チーズのコクが合わさるおいしさを楽しめます。

スタッフドデーツのレシピはこちら

発酵を知ると、料理の見方が広がる

パルミジャーノ・レッジャーノをきっかけに、麹やスピルリナにも共通する、食材が変化していく面白さを改めて感じました。

発酵アルケミストコースでは、麹や発酵のしくみを学び、実際の仕込みや応用レシピにも取り組みます。「どうして味が変わるの?」という疑問を、手を動かしながら確かめていく学びです。

食材の変化を知ると、いつもの料理にも新しい発見があります。発酵の面白さを、料理を通して一緒に探ってみませんか。

発酵アルケミストコースを見る →

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