インドネシアに、ジャムウという飲みものがあります。植物やスパイスを煮出して作る伝統的な飲みもので、その歴史は1300年以上とも言われています。母から子へと受け継がれ、日常の中で飲まれてきました。
私がジャムウを知ったのは、インドネシアに住む生徒さんから、ノファ・デウィ・スティアブディさんの『ジャムウの物語』をいただいたことがきっかけでした。インドネシアに伝わる美と健康の知恵が詰まった一冊で、読みながら「これは発酵でも作れるのではないか」と思ったのが始まりでした。

煮出すのではなく、発酵させる
伝統的なジャムウは、材料を煮出して作ります。でも私は、発酵の視点で作り直してみたいと思いました。
棗と枸杞の実、シナモン、クローブ、マヌカハニーを容器に入れ、ヨーグルトメーカーで42℃、10時間。煮出すのではなく、ゆっくりと発酵させます。
出来上がりは、棗と蜂蜜の甘さがまろやかで、スパイスの香りがやわらかく重なります。発酵させることで、味に丸みが出る。その変化が面白くて、私はこれを「フュージョン薬膳」と呼んでいます。
インドネシアの伝統に、東アジアの材料を
使っている棗は、私がアンバサダーを務める八仙さんから届いたオーガニックのもの。枸杞の実もそうです。インドネシアの伝統飲料に、東アジアで親しまれてきた薬膳の材料を合わせる。遠く離れた食文化が、ひとつの容器の中で出会う感じがしています。

朝は白湯で、夜は豆乳で
飲むときは、ひと匙を白湯で割ります。夜は豆乳で割るのも気に入っています。季節の変わり目になると、作りたくなる一杯です。
このジャムウを中国のRED(小紅書)で紹介したところ、「作り方を知りたい」「毎日飲みたい」という声をたくさんいただきました。発酵させたジャムウは、国を越えて興味を持ってもらえるのだなと、うれしい驚きでした。
作り方は、レシピにまとめています。発酵ジャムウのレシピはこちら

異国の伝統も、発酵という視点で見ると、自分の台所とつながっていきます。そんな発酵の見方を、レッスンでもお伝えしています。
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