「腸活」という言葉をよく聞くけれど、結局どれを選べばいいの? 教室でもよくいただく質問です。
ここでは、発酵の講座で実際に仕込んだり使ったりしているものの中から、毎日の食卓に置きやすい発酵食品を5つ選びました。特別なものはひとつもありません。
発酵食品が「腸活」で語られる理由
発酵食品には、麹菌や乳酸菌などの微生物と、その微生物が作り出したうま味や香りが詰まっています。また、野菜や豆、穀物と一緒にとれば、腸内細菌のエサになる食物繊維も一緒にとることができます。
腸内細菌のはたらきと、体のさまざまな調子との関わりは、いまも研究が続いている分野です。ただ、何をどれだけ食べればどうなる、というのは人によって違います。だからこそ、「これを食べれば大丈夫」ではなく、無理なく続けられるものを選ぶのがいちばんだと私は考えています。
1. 塩麹
米麹と塩と水を混ぜて発酵させた、日本の調味料です。材料はこの3つだけ。
麹がつくる酵素(アミラーゼやプロテアーゼ)は、でんぷんやたんぱく質を分解します。肉や魚、豆腐を塩麹に漬けておくと、やわらかくなり、うま味が増すのはそのため。塩の代わりに使えるので、毎日の料理にいちばん取り入れやすい発酵調味料です。
2. 甘酒(米麹)
米と米麹から作る甘酒は、ノンアルコール。砂糖を使わなくても、麹がでんぷんを糖に変えて、やさしい甘さになります。ブドウ糖のほか、オリゴ糖やビタミンB群なども含まれます。
そのまま飲むほか、砂糖の代わりにドレッシングやスイーツに使うのもおすすめです。ロースイーツやスムージーとも相性がよい素材です。
3. 植物性のキムチ
キムチは発酵食品の定番ですが、市販のものには魚醤やアミの塩辛など、魚介の材料が入っていることが多くあります。&LAB TOKYO では、昆布や干し椎茸のだしで深みを出す、魚介を使わないキムチを仕込んでいます。
白菜の食物繊維と、発酵の過程で増える植物性の乳酸菌。野菜をたっぷり食べられるのもうれしいところです。
4. 納豆
日本でいちばん身近な発酵食品のひとつ。納豆菌は芽胞(がほう)という殻をつくるため、熱や酸に比較的強い菌だといわれています。
大豆のたんぱく質と食物繊維を一度にとれて、しかも調理がいらない。続けやすさでは群を抜いています。
5. 味噌
麹菌、乳酸菌、酵母。3種類の微生物が関わってできる、日本の伝統的な発酵調味料です。
毎日の味噌汁は、いちばん無理のない発酵食品のとり方。具に野菜や海藻をたっぷり入れれば、食物繊維も一緒にとれます。手前味噌を一度仕込んでみると、季節ごとの味の変化も楽しめます。
番外編:コンブチャ
紅茶に砂糖を加え、酵母と酢酸菌の膜(スコビー)で発酵させた飲みもの。海外では人気の発酵ドリンクです。自家製は温度や衛生の管理が難しいため、はじめは信頼できる市販品から試すのがおすすめです。

続けるための3つのコツ
- 少しずつ、毎日
一度にたくさん食べるより、毎日の食事にひとつ。続けることに意味があります。 - いろいろな種類を
同じものだけを食べ続けるより、何種類かを少しずつ。食卓も飽きません。 - 野菜や豆、海藻と一緒に
食物繊維の多い食材と組み合わせると、食事としてのバランスもよくなります。
※ 体質や持病、服薬中の方は、食事の変え方について医師にご相談ください。
発酵食品を自分で仕込んでみたい方、発酵を体系的に学びたい方は、発酵アルケミストコースをご覧ください。ほかの講座は講座一覧にまとめています。
※ この記事は、旧ブログ(2026年4月)の記事を書き直したものです。
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